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離婚の種類について

[2012.01.28]

離婚には 「裁判」「審判」「調停」「協議」があり、厚生労働省の統計によると、平成20年度の全国、離婚件数は年間、約25万件前後で、内9割が協議離婚です。これは長年にわたり変わりない傾向で、協議離婚が圧倒的多数を占めています。そこで今回は、協議離婚についてご説明致します。

【協議離婚】
一番簡単な離婚方法と言えます。離婚届けに親権者を記入し、夫婦と、証人2名(成人)が署名、押印し、書類を提出すれば成立します。又、お子さんが未成年の場合、離婚時に親権者を決める必要があります。以後のトラブルを回避する為にもお子さんの養育費、財産分与、慰謝料などを事細かく取り決めをしておく事が大切です。その際、口頭でのお約束も可能ですが、言った、言わないなどのトラブル防止の為、必ず書類に残しておいたほうが無難であり、離婚時の取り決めを、公正証書にすることも可能です。
裁判で離婚する場合は、法定離婚原因が必要になりますが、協議離婚の場合は必要ありません。ですが、協議離婚の場合、手続が簡便な上、顔を見るのが嫌だ、早く別れたいなど、早急に離婚したいからといって、何も取り決めせず離婚するのは、後になって後悔することが多いと思います。実際に離婚の際、口頭だけで取り決めをし、養育費トラブルでご相談を受ける事が多々あります。ご離婚をお考えの方はくれぐれも、慎重には慎重を重ね、お話を進めていく事をお勧め致します。

【法定離婚原因とは/民法770条に定められた離婚原因 】
(1)不貞行為
不貞行為は、法律的には「配偶者のある者が、その自由意志に基づいて配偶者以外の者と性的関係を持つこと」を言います。簡単に言えば浮気のことです。夫婦にはお互いに貞操義務を負わなければなりません。この義務に反して一方が不貞行為を行った場合には、他方は配偶者の不貞行為を理由に離婚の請求をすることができます。


(2)悪意の遺棄
夫婦には、お互いが同居し、夫婦生活上で扶助・協力しあう義務があります。しかし夫婦の一方がその義務を怠り、夫婦の共同生活が維持できなくなることを知りながら、わざと放っておくことを「悪意の遺棄」と言います。
具体的には、以下のような事例が挙げられます。
・夫婦の一方が同居を希望しているのに、正当な理由も無く、家を出て行ったきり帰ってこなくなった。
・健康な夫が、働けない理由もないのと働こうとしない。
・収入があるのにもかかわらずギャンブルなどにつぎ込み、生活費を渡さない。
・専業主婦が正当な理由もなく家事をせず放棄した場合。

◎別居も同居義務違反ですので、悪意の遺棄にあたりますが
・職務上での単身赴任や長期の出張のため。
・婚姻関係を修復、調整のため。
・病気治療や妊娠、出産のため。
などの別居は一概には同居義務違反とは言えず、悪意の遺棄には当たりません。遺棄の意思があり、婚姻を継続する意思がない別居が、悪意の遺棄となります。また、既に婚姻関係が破綻した後の別居は、別居が破綻の原因ではないので、悪意の破棄には当たりません。又、配偶者からの暴力、虐待、酒乱を避けるために、家を出て行った場合の別居も、悪意の破棄にはあたりません。


(3)3年以上の生死不明
配偶者が蒸発した場合、残された配偶者が将来のことを考え、再婚をすることは、決して不当なことではありません。その為には、残された配偶者は婚姻関係を解消しなければなりません。
民法では行方不明になり3年以上の生死不明である場合は、もはや結婚生活は破綻したものとして離婚を認めています。生死不明とは、生存の証明も死亡の証明もできない状態のことで、所在が不明でも生存が確認されるときには生死不明とは言いません。 3年起算点は、通常最後に音信があった時からになり、失踪後はすぐに警察に届出を提出しなければなりません。

離婚するには、残された配偶者が裁判所に訴えを起こし、離婚の判決を得なければなりません。離婚が認められれば、蒸発した配偶者の財産に対して財産分与の請求ができます。

また、生存は確認されるが、生活費も送って来ず所在が不明な場合には、「悪意の遺棄」又は「婚姻を継続しがたい重大な事由」に該当すると思われ、3年待たなくても離婚事由として認められます。

 
(4)回復の見込みのない精神病
夫婦にはお互いが同居し、夫婦生活上で扶助・協力しあう義務があります。夫婦の一方が困っている場合にこそ、助け合うのは当然です。しかし、現実は厳しく、強度の精神病者を抱えての生活は、経済的な負担、心理的疲労と計り知れません。
そこで民法では配偶者のどちらかが「強度」の精神病で、回復の見込みがなければ離婚を認めています。但し、これを理由に離婚が認められるにはある程度の条件が必要で、配偶者が精神病にかかってしまっただけでは、離婚は認められません。
離婚が認められる要件としては、夫婦としての精神的な繋がりがなくなり、お互いの協力扶助の義務が継続維持できないと判断された「回復の見込みのない強い精神病」に限られます。この要件を満たすかどうかは、最終的には専門の医師の診断を参考にして、婚姻生活を続けていくことが困難かどうか裁判官が判断することになっています。

さらに、治療が長期に渡ること、離婚を請求する配偶者が誠実に看病を尽くしてきたこと、 離婚後は誰が看病し、治療費は誰が出すのか、など今までの経緯と、今後の生活に具体的な方策がなければ離婚は認められません。

離婚が認められる高度な精神病としては、以下のものが挙げられます。
・躁鬱病(そううつ)
・偏執病
・早期性痴呆
・麻痺性痴呆
・初老期精神病
ノイローゼ、ヒステリー、神経衰弱、アルコール中毒、アルツハイマーなどは、精神病に属さないと解釈されています。
ある程度、精神病者の今後の生活などについて見込みがついた上でないと、離婚が認められるのは難しいでしょう。また、民法の改正審議では、精神病離婚の項目を削除する方向で進んでいます。


□婚姻を継続しがたい重大な事由
上記の民法770条1項の1号?4号には該当しないが、夫婦関係が破綻してその復元の見込みがない場合には、婚姻を継続し難い重大な事由として、離婚原因になることを認められています。
どのようなケースが離婚原因として認められるかは、内容も幅広く、限定されていません。個々の事情において、裁判官が総合的に判断します。

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