大分市の結婚相談室、50年の歴史に幕

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大分市は本年度限りで、約50年間続いた結婚相談室の業務を終える。未婚率の上昇が社会問題化する中、県内唯一の自治体直営型”お見合い”相談窓口の廃止。個人情報保護の流れが強まり、「少ない情報での支援が限界にきた」(市)という。今後は民間と連携し、パーティー形式など多くの男女が集える場づくりを強化する方針。

 結婚相談室の設置は1963年。教員出身者などの嘱託職員2人が平日、電話や対面で対応してきた。本年度は職員が1人に減り、新規登録も終了した。
 過去10年を見ると、相談は毎年4千?6千件台で推移し、結婚成立は年平均10.2件だった。2011年度は相談が延べ3688件、結婚は10件。出会いの場を求める男女の相談ニーズは依然として高い。
 相談室が最大の武器としていたのが、生年月日や学歴、職種などのプロフィルに顔写真を添えた「出会いカード」の蓄積。閲覧した双方が希望すれば、見合いの日程を調整してきた。
 しかし、2005年の個人情報保護法全面施行でプライバシー保護が厳格化。結婚相談事業をしている全国の自治体で、詳細な個人情報の記入が問題視され始めた。大分市も08年から学歴や家族構成を記入欄から削除。写真もカードには付けず、双方が関心を示していることを確認できた場合のみ閲覧できる仕組みに変えた。「カードを見ても相手のことが分からない」と苦情が増加。ベテラン相談員が面談で情報把握に努めるが、「相手探しは格段に難しくなった」(子育て支援課)と説明する。
 ただ、自治体に結婚相手を探す部署があるのは珍しい。県内市町村の大半が「補助金などを通じて民間の婚活支援を後押しする」(佐伯市)ことに力点を置く。大分市は「時代に即したより効果的な支援策を本年度中に打ち出す」(市長室)としている。
【大分合同新聞】